通常の用途に使えない傾斜(がけ)の土地のことをがけ地といいます。土地の評価額を計算する際にはがけ地についても考慮したうえで評価額を算出しなければなりません。
建物を建てることが難しいがけ地は、同条件の整形地(長方形もしくは正方形に整った形状の土地)と比較して利用価値が低いとみなされます。そのため相続税評価額を算出する際には、補正を行い適切な評価額に調整する必要があります。
がけ地がある土地の評価方法についてお伝えいたしますので、下記を参考にしてみてください。
がけ地を含む宅地の評価方法
がけ地を含む宅地の評価額は下記の手順にて計算します。
- 対象のがけ地を含む宅地が平坦であると仮定して、評価額を算出
- 1の値に「がけ地補正率」を乗じる
なお、国税庁のホームページで閲覧できるがけ地補正率は、総地積に対するがけ地地積の割合やがけ地の方角などを考慮のうえ、補正率が定められています。がけ地補正率が適用できるのは平地の部分とがけ地部分が一体となっている宅地です。
宅地造成費
対象の土地が宅地ではなく農地や雑種地などの場合は、宅地造成費を利用して評価を行います。宅地造成費とは宅地ではない土地を宅地化するためにかかる費用のことです。宅地造成費には整地費のほか伐採費や地盤改良費などが含まれます。
市街地農地や市街地周辺農地、市街地山林、市街地原野等を相続によって承継した場合、下記の計算式にあてはめて評価額を算出します。
なお宅地造成費についても国税庁が定めており、年度と都道府県ごとに国税庁のホームページで確認可能です。
宅地造成費とがけ地補正の違い
がけ地補正と宅地造成費の大きな違いは、日照・採光が考慮されるかという点です。
がけ地補正には方角が考慮されているため、結果的に日照・採光などの要素が補正率に影響するといええるでしょう。対して宅地造成費には日照・採光は関係しません。
そもそも対象の土地の地目により計算方法が異なるため、詳しくは専門家にご相談ください。
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